機体名:ATM-09HYO 表紙ドッグ
第一回オラタコ選手権、みなさんおつかれさまでした。私の応募作品もWebで披露したいと思います。
雑誌が出るまでWebでの公開を控えてたのですが、仕事が忙しいのと体を壊したせいでアップするヒマがなかったのです。
HJ編集部には写真と一緒にこのhtmlを送りつけたのですが、やはり(とゆーか当然とゆーか)審査にはなんの影響もなかったようです(笑)。
とゆーわけで、HJ編集部に送った記事を一部修正したものです。どんなもんでしょ。
製作過程
その1:写真・改造点
使用キット:タカラ1/35スコープドッグ
はじめに
まず、今回オラタコ選手権という作品発表の機会を与えて下さった関係者各位に御礼申し上げます。
ボトムズはここ2、3年間でまた盛りかえしてきたとはいえ、まだまだマイナーな作品ですから、かなりのリスクを背負う企画だと思います。そのような状況下での模型コンテストの開催に感謝いたします。
(上)完成写真
(上)いちおう操縦席も作ってある。可動の仕組みはEDスコープドッグをパクった(笑)
(上)ストレート組みとの比較。これじゃH級の大きさだよね
主な改造点
<頭部>
半球状の頭部はガイド(?)部分を1/24のように筋彫りを足す。実は筋彫りは苦手なんですけど、なんとかなんとか。
ジャンクパーツをあさり、1/144サザビーから丸い部品を、1/60ファントムレイバーから余ったパーツを貰って、頭部脇の丸い探照灯(暗視装置?)を作ります。Lレンズを仕込んでそれらしく。
バイザーは裏打ちして絞り込み。スリットの位置を下げ、リベットを打ち直す。太い方のアンテナは1mmプラ板からの削り出しです。細い方はAスプリングを基部にして伸ばしランナーで表現。折れにくくしてみました(基本?)。
スコープ基部は1mmプラ板から。中央のスコープはキットのものを加工、左右下の2つは74式戦車の部品から流用です。Lレンズを仕込んで、うーんいい感じ。
<腕部>
まともに使えたのは肩ブロックくらいのものでした…
とりあえず肩ブロックはPキャップ(3mm径)を仕込んで、二の腕には2mmプラ棒で接続する形にします。肩アーマーはキットの物にポリパテをもりもりします。リベットはRリベット(丸)。ぴょっと出ているフックをプラ板から切り出します。
二の腕はぶった切って、上の部分を逆テーパーに成形、再度接着。ここにもPキャップを仕込みます。
下腕:ひたすらプラ板。ひじはポリパテ。アームパンチの排莢部分はキットのものを貼り付けてます。
手首はポリパテのブロックから野本さん原型のWAVE1/35ストタコ手首を参考にしつつひたすら削る。Bジョイント(小)を仕込んで、WAVE1/35EDスコープドッグと同様の関節可動にしてみた。 (宣伝ぽいなぁ…)
<胴体>
プラ板の箱組みです。肩関節にBジョイント(大)を仕込んであります。ライト部分はタミヤ1/35
74式戦車から。タミヤのMMシリーズからいろんなものを流用できるのがボトムズ1/35シリーズのいいところですね。
あとはひたすらプラ板をキコキコ切って貼り合わせるべし。
操縦席はなんと1/24タコのシート両脇部分を詰めて使用。マット部分はプラ板の積層からカタチ出し。ポリパテからヘッドレストを削り出してやります。操縦席内部は、1/144ケンプファー、1/60ファントムレイバー、1/3574式戦車、1/144バイファムのパーツを中心にごてごてとくっつけていく。
ハッチの開閉機構は、これもWAVE1/35EDスコープドッグの真似っこです…
<股部>
キットのふんどし部分を流用しつつ、股関節をBジョイント(大)に置換。腰アーマーは1mmプラ板と0.27mmプラペーパー、Rリベット(角)で新造、真鍮線でヒンジを作ります。左右についてるのは1/144エルガイムmk-IIのなんかの部品。腰後ろアーマーのボックスは1/144GMコマンドの腰横アーマー。
<脚部>
太ももはポリパテでひとまわり大きく、丸げに成形、関節をBジョイント(大)とPキャップ(3mm径)に置換。 意味もなく、イラストではただの丸ディテールの箇所をレンズにしてみたりする。だってアクセントがないんだもん、このAT…
すねパーツは、じみに内部フレームに外形パーツをかぶせる形になっています。(当初は降着させる予定だったんですよ)でも苦労の割にはいまいちな出来で反省です。内部フレームはプラ板製、外形パーツはプラ板とポリパテから。ディテールとして、またもや74式戦車の後面パーツから切り取ったものとZバーニアを使用。
つま先パーツはキットを接合面で幅詰めし、関節部分をプラ板とBジョイント(大)で新造。ターンピック部もプラ板で新造しました。
<ヘビーマシンガン>
イラストを参考に、キットパーツに切り張りして作成。ちょっとイマイチな出来です。グリップが意味もなく可動する。
<今回のジャンク元>
昔(80年代…)、90式戦車をスクラッチしようとして、その流用パーツ用に買ってきたタミヤ1/35陸上自衛隊主力戦車74式戦車からいろいろ。 結局90式のスクラッチは見事に失敗したんですが、今回パーツが役に立ちましたのでちょっとは成仏してくれたかな、と思います。
バンダイ1/144サザビー:映画当時にHJ雑誌作例(たしか鎌田さんの)を見て興奮、いきおいでポリパテをもりもりしまくって収拾がつかなくなったモノから、パーツをちょこちょこと。
バンダイ1/60ファントムレイバー:胴体の伸長用パーツからいろいろ。これは完成した余剰パーツですね。
バンダイ1/144バイファム:1/100は完成したのだが、なぜか1/144は完成品がないです。放映当時制作失敗したものから。
遠い昔に買った1/700の現用兵器シリーズ(たしかアオシマさんのものだったような…)から、ヤクトパンタ-ぽいやつ。
やっぱり過去に失敗したモノから取ってくるのが正しいジャンクパーツの使い方でしょう。しかし今までにいったい何個失敗してるんだろう…
その2:オラ分
さて、オラタコの「オラ」の部分です。「オラ」というくらいだから本来はオリジナルじゃないといけないわけです。 にも関わらず、ゲームブックネタです。なんかこの時点で勝負を捨てているような気もしないでもない。
モトネタは、1987年発行のアドベンチャーヒーローブックス装甲騎兵ボトムズ「復讐の惑星シド」の表紙になっている謎のAT。 ゲームブック中でもこいつがなんなのか一言もふれられていないので、私は勝手に「表紙ドッグ」と呼んでおります。
モデリングテクニックでは上手い人に太刀打ちできないし、それならいかにマイナーネタでいくかというところに絞ってみました。多分同じ物を作ってる人はいないだろうとは思うのですが…。 (いなかった…)
ええと、機体解説です。表紙ではATの手前にタコツボに入っているレジスタンスらしい兵隊がいますので、主人公ジェイク=ジェイミットが搭乗する機体の1つだと推測されます。
背景は惑星シドに存在する大地構帯の内部と思われるので、荒れ地用もしくは汎用ATでしょう。
ゲームブックには「ATM-09Bブリザードドッグ」というATが、使用可能な機体として登場するんですが、イラストもなし、詳しい記述もありません。
したがってこの表紙ドッグをブリザードドッグに勝手に決めちゃおうかなー、とも思ったのですが、「表紙ドッグ」の方がウケるだろうと思って(笑)、やめました。
イラストは正面から見た構図の1枚しかありませんので、あとは適当にそれらしく想像ででっちあげです。
絵ではどう見てもH級なので、いろいろ私好みにアレンジした結果、なにやら別物になってしまったような気もします。
それでも、カタチはそれほど悪くはないんじゃないかな、といちおう自分で無理矢理納得してみたりします。
今後の課題は表面処理とパーツの精度です。今回も、どっちもダメダメでした。
手が遅いのも、反省点ですね。サンドローダーかサブGWを作りたかったよー。日曜モデラーといういいわけも通用しないか。制作期間が4ヶ月もあったもんなぁ。
「コンテストは参加することに意義がある」ということで、投稿させていただきます。
オラザクの時に全投稿作品が掲載されてましたので、「HJに写真掲載される」のを目標(笑)に。
でもザクよりはどう考えてもページ数が少なそうだ… 担当者様、なにとぞよしなにお願いしますね。どきどき。
(ちょっと写真が大きかったので嬉しいかも)
撮影データ
機材:Canon EOS630 28-80mm(マクロ領域) F3.0-5.6
フィルム:FUJI AX400(安物かよ)
データ:T1/60 F8.0 (結局掲載写真はピンボケだった…。いいのか写真部OB(笑えない)。)
やっぱりまともなマクロレンズは必要だよなぁ…
最後に
締め切りを過ぎて、我々は一段落つきますが、編集部はこれからですね。選考、編集と大変かと思いますが、がんばってください。
次回の企画を楽しみにしております(こっちも大変ですが…)。
個人的には、ソルティック社CBアーマー「オラソル」(←さらにマイナー)選手権をぜひ(笑)。